【サービス】というものは提供している業種や人により
また顧客が求めるニーズにより様々です
なぜ実務労働8時間であるはずがそれを超えてまで
労働しなければならないのか?
それに対し割増賃金が支払われない所が多いのか
それでも自分はこの会社が好きだ
そんな人の気持ちを簡単に裏切っている
労働基準監督署に申告すれば
2年前まではさかのぼり請求出来る事でしょう
しかしそんな簡単に組織にたてついたり
機械的な事が出来ないのが現状
当時私は美容師として13時間長い時は14時間
ぶっ続けでお客様を担当させて頂いてました
なるべく多くのお客様が出来る様に
休憩は1回もとらず働いていました
それは【自分の意思】でやっていたから良いのですが
体力にも自信があったし
全てのお客様に同じ対応をしているつもりだった
しかしある日言われました
夜の21時から来たお客様に
『顔が凄く疲れてるよ』と
自分ではそんなつもりは無かったのですが
身体は確実に悲鳴をあげていた様で
鏡を見るとひどい疲れた顔になってました
更に腰を慢性的に痛め
心臓に疾患を抱えてしまう事になりました
自分の中では【俺は自信がある!大丈夫!】
と思う気持ちは凄くわかります
私もそうでした
しかし医者ではありませんし
自分の身体はいつどうなるかわかりません
結果的にヘルニアや手荒れで
美容師をドロップアウトせざる得ない人も数えきれない程いる
人間だって生き物なのだから
健常者を基準で考えるのもおかしい
この人には大丈夫だとしても
あの人には物凄くツライ事かもしれない
確かに資本主義としては仕方ない部分もたくさんあるが
そこまで顧客の都合の時間に全てを合わす必要があるのか
確かに、そうでもしないと稼ぎにならない等
理由があってやる方もいるので何とも言えないが
【僕は考え方が変わった】
そもそも顧客の求めるサービスを提供出来るのは大事だが
全ての顧客の時間に1人の人間が合わせていたら
キリがない
24時間働けないし
実際にそれで身体を壊している
そして昨年こんな出来事が
正直に労働時間的な理由で指名のお客様を断った
僕は全て指名のお客様のみなのですが
その日は早朝セットがあり朝8時〜開始予定ですが
お客様が『夜の20時からカットカラーお願いしたいです』
昔の自分なら余裕で受けていたと思う
お客様が来たい時に合わすのが美容師で
それがサービスだと考えていた
しかし良く考えればそのお客様が帰る頃には
14時間ぶっ続けの仕事
果たして本当に朝一のお客様と同じ表情と同じサービスを
提供出来ているのだろうか?
僕は初めて正直に言った
これがサービス業として言うべき事かは感慨深いが
こちらの都合や勝手な事で申し訳ありませんが、朝8時から勤務してましてそのお時間ですと体力的に○○様に最高のパフォーマンスが出せないと思いますので、改めてお願い出来ますかと?
結果的に日にちを変更していただいた
僕はその時からお客様自身が時間を割いてまで
ご来店して頂くサービスを提供できる事にこだわった
こうゆう事も上の立場の人間がやらなければダメだと思う
上の立場の人間がいつまでも働いていると
部下達はとても帰りにくい空気や休みにくい空気を出してしまいます
ではどうすれば良いのか?
そもそも現代の消費者の思考とは?
世の中は便利になりすぎた
それによって日常的に当たり前のサービス価値を誰にでも求める様になった
24時間営業
ネットショッピング
クーポンサイト
サービスは様々だが、いつでもどこでも空いてる
【コンビニエンスストア】や
ポチッとワンクリックすれば翌日には届く
【amazon】や【楽天】…
最安値を検索出来る比較サイト
確かにとても素晴らしいが
それが当たり前のサービスの基準になり
全てを1人の人間に求められると
必ず無理を生じる
だからと言って
金を払ってやってんだからいいだろ
こうなってしまっては人間とは何なのでしょうか?
しかし中々競争社会であるが故に
他社より、より良いサービスを提供する事で
この様な流れが止まる事はない
それも労働時間の基準値の歯止めが利かない原因の1つでもある
しかし本当に長時間の中で業務を承る事が
消費者にとっては【便利】なのでしょうか?
【サービス】なのでしょうか?
サービス業である方もまた外に出れば消費者であり
その消費者をまた顧客とするのもサービス業である
ですから【勤務時間】が多様化し
様々なニーズに合わせるというスパイラルが発生します
プレミアムフライデーもそう
会社を15時で退社して消費を促す裏に
サービス業の激務を加速させる事でしょう
バランスとは難しいものです
とにかく私たち自身も1人1人がもう一度
時間というものに向き合っていき
そこには【人の心情】がある事も
考えていく事が必要です